ホワイト・クイーン、キープ・ユア・セルフ・アライブ、ライアー、オウガバトル等、
特に初期のライブでは、あの音作りになくてはならないFOXXのフェイザー。
音を文字で表現するのは難しいですが、ブライアンはフェイザーをはじめ、ディレイ、コーラス、ワウ、ピッチシフターなど
空間系のエフェクターを多く利用します。
フェイザーは言葉で表現すると、ジョワジョワ、ガオガオ、カリカリ、ジャリジャリと言った感じでしょうか。
赤いのがFOXXのフェイザー。
手前はファイアー・プレイス（トレブルブースター）。
このフェイザーの写真はケースのみ。
内部の回路は後にコーニッシュのボードに移植されたと思われます。
下の写真は、82年ごろまで使われていた、ブライアンのエフェクターボード。
中央に赤いフェイザーが確認できます。
まだ、情報が出回っていないときは、ブライアンのあの音はワウ・・・。と言われていましたっけ？
雑誌、ギターマガジンやプレイヤー誌を買うと、後ろのページからめくる日々が長年続きました。
入手するためには、中古を探すしか手は無いのですから。
（まだ、ネットオークションを知る前・・・）
ある日、ブライアンの使っているメーカーはFOXX・・・という情報を入手。
最初に思ったのは「VOXの間違いだろ？」です。
重ねて間違えたのは「よ〜し！FOXXのワウを探すぞ！」でした。
雑誌の細かい文字で書かれた中に、その文字発見。そして購入。
マーチ・オブ・ザ・ブラッククイーンやサン・アンド・ドウターの音がそのままです！感動！
・・・でも・・・
あれ〜？おかしいな〜？
ホワイト・クイーンやキープ・ユア・セルフ・アライブのジョワジョワ感が出ない(T_T)
恩人から「ホヤビー、それフェイザーだよ」って。
探しまくりました。
ストックしておいた雑誌を片っ端からチェック。
ありました。2年前のプレイヤー誌に。
おまけになんとワウを購入したときに見たページに載っていたばかりか、
そのワウの広告文字の一行下に書いてありました。時遅しか・・・。
まずは御茶ノ水店に電話。
「あ〜あれね〜、渋谷店に移りましたよ」
渋谷店に電話。
「あ〜あれね〜、池袋店に移りましたよ」
池袋店に電話。
「あ〜あれね〜・・・・・・有りますよ」
！！！
「買います！今すぐ買います！！」
母を訪ねて三千里の胸中です（←大袈裟）
購入したのが下写真中央の黒いブツ。
左：初期 中央：中期 右：現行
さっそく試して見ると、ジョワジョワ、ジュワ〜ンジュワ〜ン・・・と、これは最高でしょう！
・・・しかし・・・ブライアンの音って、もっとガオガオって鳴ってるよな〜と思いつつ、とりあえず満足。
とそこに、またもや恩人の一言。
「ブライアンのフェイザーって赤いよね」
探しまくりました。今度はネットオークション。
月日は経ち、毎日惰性のように出品物のチェック・・・。
と、出ました！赤いFOXXのフェイザー、外観がちょっとブライアンのとは違うけど・・・。
しかし、ある恩人とバッティングしていることが判明。
みなさん狙っているようで、2台目もバッティング。
3度目の正直でようやく購入。上写真左の赤いブツです。さっそく音出し・・・。
う〜ん。微妙・・・。
確かにジュワジュワ感にガオガオ感が加わって近い音ではありましたが、なんとなくパワーが安定していない感じが・・・。
ショップで見てもらったところ、原因は基盤のハンダの劣化とのこと。
年代が年代ですから、ハンダも劣化していたんですね。
ショップの方からは、これはブライアンのと全く同じものであり、オリジナルの状態なので大切にしてください。と言われました。
リペア後は、いい音してます。
私が確認しただけでも、初期のもので2種類の回路があります。
中期（写真中央）からはAC電源が使えるようになっていますが、フェイザーにとってACは少し電圧が高すぎるようで、
長く使っていると抵抗が焦げますのでお勧めしません。
現行バージョンのボディーの色は、初期と比較すると若干ピンクですね。
その後、もう一台オリジナルの赤いFOXXを入手し、そちらにはトゥルーバイパス回路を組んでもらいました。
コーニッシュのボード（自作）に移植予定です。
